臨床経験なしでも訪問看護はできる?
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「訪問看護は経験がないと難しいかもしれない」「「臨床経験は3~5年必要なのでは?」と感じ、関心はあっても訪問看護師として働けるかどうか不安に思う方もいるでしょう。では、実際に訪問看護師になるためには、どの程度の臨床経験が求められるのでしょうか?この記事では、「臨床経験なしでも働くことはできる?」「必須な経験や資格は?」「訪問看護経験も病棟勤務経験が無くても働けるのか」について紹介しています。
はじめに、訪問看護師の年齢について調べてみました。
このデータから、訪問看護師の中では40代が最も多いことがわかります。40代が多い理由としては、子育てが一段落し、看護師としての経験を活かして利用者や家族との信頼関係を築きやすい点が挙げられます。また、病院勤務では夜勤がある一方で、訪問看護は日勤が中心であるため、結婚や子育てをきっかけに訪問看護師に転職する人も多いです。
一方で、20代の割合は少ないものの、20代や30代が活躍している事業所も増えており、若い世代にもチャンスが広がっています。
厚生労働省公式HP(PDF):【訪問看護】就業場所別の看護師の年齢階級別割合(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000170290.pdf) 2024年10月時点の情報です。
臨床経験は必須ではありません。近年、訪問看護ステーションの数は急速に増加しており、人手不足のため「臨床経験を問わない」「新卒や若手を積極的に採用している」ステーションも増えています。これは、経験の浅い新卒や若手ナースを自分たちで育てようとする取り組みが広がっているためです。
2024年7月に一般社団法人全国訪問看護事業協会が発表した「令和6年度 訪問看護ステーション数 調査結果」によると、全国の訪問看護ステーション稼働数は17,329件に達し、前年比で1,632件(※)増加しました。この増加は、少子高齢化が進む日本において、訪問看護の重要性が高まり、利用者が増えていることが背景にあります。
※一般社団法人全国訪問看護事業協会「令和6年度 訪問看護ステーション数 調査結果」(https://www.zenhokan.or.jp/wp-content/uploads/r6-research.pdf)
臨床経験がある看護師が訪問看護になっても不安は減らせますが、病院(治療)と訪問看護(生活)では看護の目的が違います。訪問看護の利用者にはさまざまな疾患や状態があり、訪問回数を重ねていくうちに慣れていくことになります。
新卒や2~3年目の若手ナースが訪問看護師になるには、研修制度や教育マニュアルが整っている訪問ステーションを選びましょう。新卒や若手を採用しているステーションでは、地域の病院やクリニックと連携した研修プログラムで、基本的な看護技術が習得できるような体制が整っています。新人看護師の場合、訪問看護では点滴や吸引などの看護技術を学べる機会があまりありません。看護技術練習の研修に参加するのも良い方法です。看護協会や製薬会社等が勉強会を開催しているので、積極的に参加してみましょう。
訪問看護になるために必須な経験は特にありません。訪問看護ステーションでは、急性期病院や慢性期病棟、救急病棟に勤務していた人、子育てでブランクのあった人、病院での勤務経験のない新卒ナースなど、新人からベテランまでさまざまな人が働いています。
訪問看護の利用者は小児から高齢者まで、それぞれ疾患や状態は異なるため、看護師として経験があっても訪問看護で今まで経験したことがないケースに出会うこともあります。ベテランでも未経験なことにも対応しなければいけないのが訪問看護です。
訪問看護師に必要な資格は、准看護師または正看護師の国家資格です。臨床経験の有無に関係なく、いずれかの資格を持っていれば訪問看護師になれます。
利用者宅へ訪問する際に車を使うこともあるので、普通免許を取得しておくと仕事の幅が広がります。
訪問看護師に向いているのは、 利用者の生活に寄り添った看護ができる、コミュニケーションが得意、あいさつやマナーがきちんとする、プライベートを大切にしている人です。
訪問看護は治療よりも生活を維持することが大切です。訪問看護師は利用者や家族と信頼関係を築き、医師やケアマネジャー、介護スタッフなどと連携して利用者や家族をサポートするため、人と話すことが好きな人やコミュニケーションが得意な人が向いています。
参照元:訪問看護経営マガジン(https://visitcare-plus.co.jp/post-type/information-20541/)
訪問看護では病院と同じようなケアができないことが多いので、工夫と適応力が必要となります。
訪問看護の場合、普段はとくに難しいスキルが必要なことはほとんどなく、日常ケアが中心なので、新卒者、キャリアが限定されている看護師でも働けます。からだを清潔に保つ、洗髪、入浴介助、食事介助、リハビリが指示されていることもあり、これらは医師の指示書で確認できます。とくに稼働域が狭くなっている利用者には、適度な運動や関節を動かして拘縮を予防する訓練などをおこないます。
先輩看護師についてしっかり実務経験を積んでから、単独業務がスタートします。判断に迷ったときは管理者に相談することも可能です。訪問看護師に求められるのは、利用者と家族が安心して 自宅で療養できるようにサポートすることです。
訪問看護は看護師の資格を取得している人なら、臨床経験なしでも働くことができます。日常ケアが中心なので、とくに難しいスキルは必要ありません。訪問看護師にとって大事なことは、利用者の自宅の状況に応じて柔軟に対応できる能力やコミュニケーション力です。新卒や若手ナースは、研修制度や教育マニュアルが整っている訪問看護ステーションを選びましょう。
訪問看護ステーションが年々増加していることもあり、訪問看護の現場はかなり人手不足です。団塊の世代が後期高齢者になる年には高齢化率は今より高くなり、訪問看護師はもっと必要とされます。臨床経験なしでも、新卒でもサポート体制が整っている訪問看護ステーションを選べば、自分のペースで働くことができます。看護師の資格を取得している方で訪問看護に関心のある方は検討してみてください。